ご挨拶
こんにちは、ツキシマです。
昨年のブラックフライデーでスピーカー測定用のプラグイン「sonarworks/reference4」を最新の「SoundID Reference」にアップデートしました。
ちょうど「GENELEC」の新しいモニタースピーカーを購入しましたので、測定して補正をしたいと思います。
「GENELEC/8020DPM」の開封レビュー記事↓
動画の目次です。
モニタースピーカーのキャリブレーションとは、測定作業、測定結果、ヘッドホンの設定、音の比較、最後にまとめと次回予告です。
それでは、スピーカーのキャリブレーションについてみていきたいと思います。
モニタースピーカーのキャリブレーションとは
自宅でDTM環境を構築してモニタースピーカーを設置する場合、部屋の形や壁の材質、壁までの距離などさまざまな要因があり、スピーカーから出る音はどんなに高級なスピーカーだったとしてもフラットには程遠いものになります。
ほとんどのケースで低音から中域が凸凹していると思います。
下の画像はモニタースピーカーの「eve audio/SC205」の測定結果です。
「eve audio/SC205」のレビュー記事↓
楽曲をミックスするためにはできるだけフラットな音が必要になります。
そのために「sonarworks」の「SoundID Reference」のような測定マイクとソフトウェアを使用してスピーカーから出ている音の特徴を測ります。
測定後はDAWのマスタートラックの最後にプラグインの「SoundID Reference」を挿入することで、スピーカーから出る音を出来る限りフラットにすることが可能になります。
それでは実際に測定をしていきたいと思います。
測定作業
測定の準備
測定用マイクにXLRケーブルを接続します。
オーディオインターフェイスにケーブルを接続します。
ファンタム電源をオンにします。
測定用のソフトウェアを起動します。
チェックリストの確認です。
自分の持っている測定用マイクのIDを入力します。
自分のマイクの周波数特性が表示されますので確認します。
オーディオインターフェイスの入力と出力デバイスの確認と指定をします。
スピーカーの距離とリスニングポイントの測定
シグナルを確認します。(スピーカーから音が出ます。)
測定するときのマイクの位置の確認をします。
左右スピーカーの距離測定時の確認をします。
左右スピーカーの距離の測定を開始します。(下の画像のようにマイクを構えます。)
結果が実際に測った距離と違う場合は手動で修正が可能です。
リスニングポイントの距離測定結果です。
こちらも手動で修正可能です。
私の場合は全て90cmでした。
リスニングエリアの測定
リスニングエリアの測定をします。
この後37箇所で測定が開始されます。
測定風景
動画内チャプター「01:46 測定作業」内の「03:08」付近より実際に測定しているところを動画で観ることができます。
以上で測定が完了しました。
次は測定結果をみていきたいと思います。
測定結果
結果の確認
測定が完了すると結果の周波数特性が表示されます。
見てみると低音から高音まで凸凹していてフラットには程遠い感じです。
名前を付けて測定結果をファイルに保存します。
これでスピーカーのプロファイル(測定結果)は保存されました。
SoundID Referenceを使用する
スタンドアロンで「SoundID」を立ち上げました。
測定した「8020」のファイルを呼び出したいと思います。
プラグイン上部の矢印をクリックして一番下の項目をクリックします。
表示されたリストの中に先程保存した「GENELEC/8020」がありますので選択して「Open」をクリックします。
周波数特性が表示されました。
紫色がスピーカーのそのままの音の周波数特性で、赤紫色がフラットに修正後の周波数特性です。
次はヘッドホンの設定をしていきたいと思います。
ヘッドホンの設定
このプラグインにはヘッドホンのキャリブレーションファイルも登録されています。
自分の持っているヘッドホンのファイルがあれば指定することでフラットな出音にすることが可能です。
私は3つヘッドホンを持っていて場面によって使い分けています。
「SONY」の「MDR-CD900ST」と「MDR-7506」、「AKG」の「K240 MK2」です。
それぞれ動画やブログ記事にしていますので興味があればどうぞ↓
まずプラグイン上部の矢印をクリックします。
3つある項目の一番上「Add a new headphone profile」をクリックします。
「AKG」のメーカー名が見えますのでクリックします。
「K240 MK2」がありましたので選択します。
「続ける」をクリックします。
これで「AKG」のヘッドホンが登録されました。
こちらも周波数特性が表示されていて、元々の周波数が紫色、修正後の音が赤紫色です。
このあと同じ手順で「SONY」の「MDR-CD900ST」と「MDR-7506」も登録しました。
次はヘッドホンを使用してプラグインの有りと無しの音の比較をしてみたいと思います。
音の比較
DAWのマスタートラックの最終段に「SoundID Reference」を挿入しました。
今回はヘッドホンの「AKG/K240 MK2」を指定しています。
動画内チャプター「06:50 音の比較」の中でプラグインのありと無しの音を視聴出来ます。
- プラグイン無しの音
- プラグインありでフラットに補正された音
- プラグインのありと無しを繰り返し比較した音
次はまとめと次回予告です。
まとめと次回予告
まとめ
「sonarworks」のプラグインは新しいバージョンがリリースされたこともあり、昨年からたくさん宣伝していた感じがします。
導入された方も多いのではないでしょうか。
私は自宅にモニタースピーカーを設置するときに、この「SoundID Reference」は必須のアイテムだと思っています。
エントリーモデルのモニタースピーカーだったとしても、このプラグインがあればフラットに近い音を出すことが可能です。
「IK Mlutimedia」社からも同じようなアイテムの「ARC System」がありますので、まだの方は検討してみては如何でしょうか。
次回予告
次回の音楽堂の動画では「ZOOM」のハンディーレコーダー「H3-VR」の新しいファームウェア「Version3.0」がリリースされていますのでアップデートする様子を動画にします。
スピーカーの空気録音を試してみたいので、まずは「H3-VR」を最新の状態にしておきたいと思います。
また次回の動画も観て頂けたら嬉しいです。
次回のブログ記事↓
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。
“「sonarworks SoundID Reference」で「GENELEC 8020」のモニタースピーカーを測定と設定する方法。【DTM/音場補正/キャリブレーション/モニタリング/ヘッドホン/リファレンスのススメその5】” への3件のフィードバック