ご挨拶
こんにちは、ツキシマです。
今回は私が所有する「DTM用のモニターヘッドホン」を、ちょっとだけ比較してみたいと思います。
動画の目次です。
4つのモニターヘッドホンの特徴、密閉型と開放型ヘッドホンの聴こえ方の違い、音漏れの比較、音質の違いについて、最後に次回予告です。
それでは、4つのモニターヘッドホンの特徴からみていきたいと思います。
4つのモニターヘッドホンの特徴
SONY / MDR-CD900ST
通称「赤帯」と呼ばれるヘッドホンです。
密閉型でハウジング部分に穴は開いていません。
外に音が漏れにくいので、ボーカルやアコースティックギターなど、楽器の音を録音する時にも重宝します。
赤帯は利用者も多いヘッドホンですので、リファレンスのつもりで1つ持っておくとミックス作業でも安心です。
イヤーパッドのサイズは「縦約10cm x 横約8cm」です。
重さは「約200g」で片手で軽く持てる感じです。
ケーブルはストレートケーブルです。
また、交換用のパーツも販売されています。
劣化しやすいイヤーパッドなどは簡単に交換可能で、メンテナンスしてあげれば長く使用することが出来ます。
レビュー記事↓
主な仕様(MDR-CD900ST) | データ |
---|---|
タイプ | 密閉型 |
周波数特性 | 5-30,000Hz |
インピーダンス | 63Ω |
ケーブル長 | 2.5m |
プラグ | ステレオ標準プラグ |
重量 | 約200g |
SONY / MDR-7506
通称「青帯」と呼ばれるヘッドホンです。
海外のミュージシャンやエンジニアの愛用者が多いヘッドホンです。
青帯は基本的には赤帯とサイズは同じで、重さは「30g」青帯の方が重いです。
折り畳むことができるのと、ケーブルがカールコードでミニプラグにも対応しているために対応機器が多く、取り回しがし易いヘッドホンです。
こちらも「赤帯」と同じく交換パーツが販売されていますので、メンテナンス次第で長く使用することが出来ます。
私はミックスの時に必ず使うWavesのプラグインが青帯に対応しているために購入しました。
開封レビュー記事↓
主な仕様(MDR-7506) | データ |
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タイプ | 密閉型 |
周波数特性 | 10-20,000Hz |
インピーダンス | 63Ω |
ケーブル長 | 1.2m(最大約3m) |
プラグ | ステレオミニプラグ |
重量 | 約230g |
AKG / K240mk2
このヘッドホンも「世界のスタンダードモニターヘッドホン」と呼ばれています。
ハウジング部分を見てみると穴が空いている部分が少ないのでセミオープン型と呼ばれているのだと思います。
イヤーパッド部分は丸型で直径は「約10.5cm」です。
重さは「約240g」です。
SONYのヘッドホンと比べるとだいぶ大きい印象です。
私が購入したきっかけは、動画収録時に密閉型ヘッドホンをしながら喋ると「こもった声」になってしまうためです。
実際「こもった声」は、このヘッドホンを使用することでかなり解消されました。
密閉型ヘッドホンだと喋っている時の自分の声が聞き取り辛くなるために「こもる」ようです。
この「K240mk2」は、付属品が豊富です。
ケーブルは2本付属していて「ストレートタイプ」と「カールコード」から選ぶことが出来ます。
ケーブルの交換も脱着式なので簡単に出来ます。
さらにイヤーパッドも「合皮製」と「ベロアタイプ」の2種類が付属するという豪華仕様です。
劣化したら交換することが出来ます。
私的に4つのヘッドホンの中でコスパが良いと思うヘッドホンは「AKG」の「K240mk2」です。
開封レビュー記事↓
主な仕様(K240mk2) | データ |
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タイプ | セミオープン型 |
周波数特性 | 15-25,000Hz |
インピーダンス | 55Ω |
ケーブル長 | 3m(ストレート)、5m(カールコード) |
プラグ | ステレオミニプラグ |
重量 | 約240g |
AKG / K702
先日開封レビューした開放型ヘッドホンです。
「K702」は「K240mk2」よりさらに一回り大きい感じのサイズです。
イヤーパッドは直径「約11cm」あります。
ハウジング部分外側には全体的に穴が空いており、「K702」は完全な開放型ヘッドホンです。
このヘッドホンを購入した理由は、「青帯」と同様にWavesのプラグインに対応していることと、完全な開放型ヘッドホンを使用してみたかったからです。
耳への疲労は開放型の方が少ないようですので、今後使用してみてどうなるか検証してみたいと思っています。
また、このモデルにカールコードは付属しませんが、私は机の上でのみ使うつもりですので、「AKG純正」のカールコードを別に購入して取り付けました。
ケーブルの交換は「K240」と同様で簡単に出来ます。
「K702」開封レビュー記事↓
カールコード開封レビュー記事↓
主な仕様(K702) | データ |
---|---|
タイプ | 開封型 |
周波数特性 | 10-39,800Hz |
インピーダンス | 62Ω |
ケーブル長 | 3m(ストレート) |
プラグ | ステレオミニプラグ |
重量 | 約290g |
次は、密閉型と開放型ヘッドホンの聴こえ方の違いについて考えていきたいと思います。
密閉型と開放型ヘッドホンの聴こえ方の違い
密閉型と開放型のヘッドホンで音の聴こえ方は違います。
密閉型は耳の近くで音が聴こえて、開放型は少し遠くで聴こえる感じです。
私はどちらにもメリットがあると考えています。
楽曲のミックスの最初に行う各音の下地処理(EQ、コンプ)には、近くで音が良く聴こえる「密閉型」がやり易く、ミックスバランスをとる工程においては、少し離れたところから全体の音が聴きやすい「開放型」の方が作業し易いと思います。
ですので私は、下地処理は「SONY」の「MDR-7506」、ミックスバランスをとる工程においては「AKG」の「K702」を使用しています。
ただ、これはあくまで私の感じている音の聴こえ方の違いと感覚です。
ヘッドホンに対する使い方や考え方は人それぞれだと思います。
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密閉型の赤帯や青帯は虫眼鏡で音を観察しているようなイメージ
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開放型は離れた場所から音全体を俯瞰して見ているようなイメージ
次は、音漏れの比較をしていきたいと思います。
音漏れの比較
レコーディングの際に気にしなければならないのが、ヘッドホンからの音漏れです。
モニターしているオケの音も一緒にマイクに入ってしまうのは避けたいです。
密閉型のヘッドホンの方が音漏れしないことは想像できますが、それぞれ検証してみたいと思います。
ここに「AKG C214」というコンデンサーマイクを設置しています。
レビュー記事↓
動画内チャプター「05:48」より4つのヘッドホンの音漏れ比較を確認できます。
マイクを使用してレコーディングをすることが多い方は、密閉型ヘッドホンを選ぶのが良いと私は思います。
次は、各ヘッドホンの音質の違いについて考えていきたいと思います。
音質の違いについて
それぞれのヘッドホンの音質の違いも気になるところだと思います。
今回、音漏れの時に再生した楽曲を聴いた時の各ヘッドホンの感想を表にしてみました。
以下個人的感想です。
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低音から高音まで聴きたい音が近くで良く見える感じ。
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音が近いため楽曲全体のバランスは取りにくい。
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長時間使用すると疲れる。
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赤帯と比べて低音と高音が強い感じ。
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赤帯と同じように音は良く見えますがレンジが狭く強い音という印象。
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密閉型ヘッドホンより全体的に音が遠くなり少しボヤける印象。
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距離感が掴みやすく音全体のバランスは良い感じ。
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音全体がマイルドで優しい感じ。
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赤帯の音に慣れているとイコライジングやコンプは操作しづらい印象。
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楽曲全体の音は一番バランスが良い。
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イヤーパッドが耳にかからないので長時間使用しても耳が楽。
これらの違いはこの時の私の感想ですので、長く使うとまた変化してくると思います。
音質の違いについて気になる方は専門店で実際に試聴してみて、是非気に入るヘッドホンを選んで下さい。
どのヘッドホンも良い音をしていると思います。
次は次回予告です。
次回予告
次回の音楽堂では、使用しているとボロボロになってくる「ヘッドバンド」をカバーして保護するアイテムを購入してみましたので、開封レビューをして装着してみたいと思います。
また次回の動画も観て頂けたら嬉しいです。
次回のブログ記事↓
それでは、最後までご試聴ありがとうございました。
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