ご挨拶
こんにちは、ツキシマです。
先日「Waves」より、「Nx Ocean Way Nashville」という新しいプラグインが発売されました。
今回は、この新しいプラグインをレビューしていきたいと思います。
ちなみに、このプラグインは以前レビューした事のある、スタジオをヘッドホンの中に再現する「Abbey Road Studio 3」と同じタイプのものです。
ブログ記事↓
動画は5つの項目です。
プラグインの概要、使い方、音源の視聴、「Abbey Road Studio 3」との比較、最後に感想とまとめです。
まずは、プラグインの概要について見ていきたいと思います。
Nx Ocean Way Nashvilleとは
この「Nx Ocean Way Nashville」というプラグインは、「Ocean Way」の創設者であるアレン・サイズ氏によって設計されたスタジオの、コントロールルームを再現したプラグインです。
楽曲をミックスする時にこのプラグインを使う事で、実際のスタジオでスピーカーを通したような音響空間をヘッドフォンの中に再現してくれます。
通常、ミキシングはスピーカーで行う事が基本ですが、ヘッドホンでもスタジオにいるかのような感じでミキシングすることが可能になります。
以前レビューした事のある「Abbey Road Studio 3」の「Ocean Way」版です。
動画↓
それぞれどんな風に聴こえ方が違うのか、比較してみるのも楽しいと思います。
次は、実際に画面で操作しながら使い方を見てみたいと思います。
Nx Ocean Way Nashvilleの使い方
まずこのプラグインをどこで使うかですが、マスタートラックの最終段にこのプラグインを挿入します。
基本的にはそれだけです。
実際に挿入して起動してみます。
※動画収録事はついうっかりマスタートラックの最上段にプラグインを挿入してしまいましたが、楽曲のミックス事は最終段に挿入します。
操作パネルを端から見ていきたいと思います。
STUDIO MONITORS
スピーカーの切り替えが出来ます。
「HR5」は近いスピーカーです。(下画像白い丸)
「HR1」は遠くの大きいスピーカーです。(下画像白い丸)
それぞれ音が違ってきますので、ミックス時に切り替えながらモニターします。
ROTATE STUDIO
「ROTATE STUDIO」では、頭の向きを意図的に変えることができます。
向きによって、ちゃんと聴こえる音が変わってきます。
ノブを回すと画面も回ります。
リアルです。
音を出しながら回してみます。
動画内チャプター「01:32 Nx Ocean Way Nashvilleの使い方」の中で音を出しながら回転している様子が確認できます。
AMBIENCE
「AMBIENCE」は、スタジオの空間の奥行きをコントロールします。
「Abbey Road Studio 3」には無かったパラメーターで、広い空間にしたりデッドな感じにしたり出来るみたいです。
個人的にはこのパラメーターは固定で良いのではないかと思いますが、どんな意味があるのかは今後操作してみて検証してみたいと思います。
LEVEL
「LEVEL」では、聴こえる音量のレベルを調節できます。
HEAD TRACKING
これは別売りのデバイスを設定して頭に装着する事で、頭の動きに合わせてリアルタイムで「ROTATE STUDIO」が動きます。
私は持っていないのでここは使いません。
「HEAD TRACKING」を「オフ」の場合は先程(動画内で)やったように手動で動かす事が出来ますが、私はセンターに固定で充分だと思います。
HEADPHONE EQ
プラグインに登録されているヘッドホンを持っている場合は、「オン」にして指定します。
もちろん「オフ」でも使う事が出来ますが、対応するヘッドホンを指定して「オン」に出来た方がより精度は上がると思います。
先日開封レビューした「SONY MDR-7506」は、リストに入っていますのでこれを選択します。
このプラグインで使うために「SONY MDR-7506」を購入したんですー!
ヘッドホンは、下図のリストから選択可能です。
基本的にスピーカーの切り替え以外は、最初に設定してしまえばそのまま使えるプラグインです。
またとても重要な事ですが、ミキシングが終了してファイルに書き出す時はこのプラグインは必ず忘れずに「オフ(バイパス)」にして下さい。
次は、実際に音を出して聴いてみたいと思います。
音を聴いてみる
このプラグインの有りと無しでどのように聴こえる音が違ってくるのか比較してみたいと思います。
- プラグインなし
-
プラグインあり:スピーカーはニアの「HR5」
-
プラグインあり:スピーカーはファーの「HR1」
動画内チャプター「04:26 音を聴いてみる」の中で視聴する事が出来ます。
キック
それぞれ全然違う音になっています。プラグイン無しの時に比べて奥行きが再現されています。
ドラムセット
「ドラム」「アコースティックギター」「ベース」
どの音もこのプラグイン無しの状態だと耳の側でなっている音ですが、このプラグインを通すと本当にスタジオで聴いている様な空間を感じる音になっています。
次は、この「Nx Ocean Way Nashville」と「Abbey Road Studio 3」で、どのように音が違うのか比較してみたいと思います。
スタジオの比較
「Nx Ocean Way Nashville」と「Abbey Road Studio 3」を立ち上げました。
それぞれのスタジオで、音を再生して違いを比較してみます。
今回、選んでいるスピーカーは、「Nx Ocean Way Nashville」では「HR1」。
「Abbey Road Studio 3」では「FAR」で、それぞれ一番大きなモニタースピーカーです。
キック
ドラムセット
「ドラム」「アコースティックギター」「ベース」
やはり、それぞれのスタジオで音の違いがあるようです。
次は、感想とまとめです。
感想とまとめ
どの音源も、しっかりとミックススタジオで聴いているように聞こえますので、とても良いプラグインだと思います。
また、「Nx Ocean Way Nashville」と「Abbey Road Studio 3」で音の違いもしっかりとあります。
制作中の楽曲の雰囲気に合わせてチョイスしてみるのも、楽しいと思います。
使い方も、マスタートラックの最後に挿すだけですので簡単です。
ただ、書き出すときはオフにするのを忘れずにして下さい。
今後もヘッドホンでミックスする際には、欠かせないプラグインです。
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。
“「Waves Nx Ocean Way Nashville」のレビューと使い方。【リファレンスのススメその4】【DTM/ヘッドホンモニター環境/比較あり/音場補正/】” への2件のフィードバック