ご挨拶

ツキシマ
こんにちは、ツキシマです。
今回は、リバーブとエキスパンダーを使用したドラムアレンジの「ゲートリバーブ」というテクニックについて、みていきたいと思います。

目次は、「ゲートリバーブの掛け方、Studio OneのMixverbでゲートリバーブ、まとめと次回予告」です。


ツキシマ
それでは、ゲートリバーブの掛け方について、順番にみていきたいと思います。
ゲートリバーブの掛け方
ゲートリバーブとは
まずは「ゲートリバーブ」を掛けるとドラムトラックがどのような音になるのか、実際に聴いてみたいと思います。
動画チャプター「00:26 ゲートリバーブとは」内の「00:38」付近より、エフェクトを掛けないドラムの音と、ゲートリバーブを掛けた音を視聴できます。
ゲートリバーブの考え方のイメージとしては、リバーブを掛けて残響音がプラスされた音をエキスパンダーで強制的にカットします。その結果として、音にインパクトと迫力が生まれる感じです。(下画像参照)

次は、エキスパンダーをバイパスしてリバーブだけの音と比較してみます。こちらも動画にて視聴可能です。

ゲートリバーブを掛けた方は、スネアなどに勢いと迫力が生まれて何処かで聴いたことのあるドラムサウンドだと思います。そして、使い方としては2通りあります。
- センドトラック(FXトラック)を用意して、リバーブとエキスパンダーを挿入する方法(下図の赤いトラック)
- トラックに直接エフェクトを挿入する方法(下図の青いトラック)


ツキシマ
次は、ここからゲートリバーブを掛ける仕組みを順番にみていきます。
センドトラックを使用した場合
まずドラムの音を、用意したセンドトラックに送ります。「FX1」のトラックです。センド量は「0dB」にして、そのままの音量を送ります。(下図参照)

次に、センドトラックにリバーブとエキスパンダーを挿入します。間にイコライザーが入っていますが、これは私が音の調節(低音をカット)のために入れたもので、挿入しなくても大丈夫です。

このまま再生すると、ドラムの音をセンドに送ってエフェクトを掛けている分の音量が上がり、マスタートラックのピークを超えて、赤がついてしまいます。

それを回避するために、音量調整用のバストラックを用意して、このトラックに「ドラム(トラック)の音」と「センドトラックの音」が通るように設定します。

設定後は、ドラムの音が全てバストラックを通ってからマスタートラックに流れる形になります。そうしますと、このバストラックでフェーダーを操作して、音量調節や「ソロ」「ミュート」が出来るようになります。今回私は「-2.5dB」にフェーダーを動かしています。
これで準備が全てできて、センドトラックを使用してゲートリバーブを掛けることが出来ます。
設定が少々複雑ではありますが、次にみていく「トラックに直接エフェクトを挿入する方法」より、センドトラックを使用したサウンドの方が、私は好みです。
動画チャプター「04:00トラックに直接挿入した場合」内の「04:09」付近よりドラムの音を試聴することが出来ます。
トラックに直接挿入した場合
ドラムトラックに、直接リバーブとエキスパンダーを挿入します。

動画チャプター「04:00トラックに直接挿入した場合」内の「04:09」付近よりドラムの音を試聴することが出来ます。
ドラムのトラックに直接プラグインを挿入する方法は、シンプルで使いやすいですが、微調整し辛いのが難点になります。
リバーブの設定を変えてみたり、スネアだけにゲートリバーブを掛けたりしても、全然雰囲気は変わります。音の好みは人それぞれですので、楽曲に合わせて良いと思う方法を探してみると楽しいと思います。

ツキシマ
次は、Studio Oneに付属するプラグインのMixverbをみていきます。

Studio OneのMixverbでゲートリバーブ
「Studio One」には、あらかじめゲートリバーブが使用できる「Mixverb」というエフェクトプラグインがあります。このプラグインを見てみると、真ん中に「Gate」という欄があり、「オン」にすると簡単にゲートリバーブを掛けることが出来ます。

こちらもセンドトラックを使用した場合を用意してみましたので、再生してみたいと思います。
動画チャプター「05:50 Studio OneのMixverbでゲートリバーブ」内の「06:21」付近より音を視聴できます。

ツキシマ
次は、まとめと次回予告です。
まとめと次回予告
まとめ
「ゲートリバーブ」という手法は昔のものと思われがちですが、いまドラムに使用しても全然カッコ良いアレンジ方法だと思います。私も電子ドラムを使用した楽曲のミックスでは、殆どの曲でゲートリバーブをアレンジに使うか考えることが多いです。
次回予告
次回の音楽堂では、「マルチバンドコンプレッサー」をみていきたいと思います。「コンプレッサー」と「イコライザー」が合体したようなエフェクトです。このプラグインも使いこなせると、ミックスのテクニックが向上すると思います。
また次回の動画やブログ記事を観て頂けたら嬉しいです。

次回のブログ記事↓

ツキシマ
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。

この記事の動画「YouTube」へ
