ご挨拶
こんにちは、ツキシマです。
今回は、イコライザーの使い方動画で登場した「NEVE」のビンテージイコライザーをシミュレートしたプラグイン「Waves V-EQ」をレビューしていきたいと思います。
イコライザーの使い方のブログ記事↓
動画の目次です。
V-EQ(NEVE)とは、V-EQ3の使い方、V-EQ3を音源に掛けてみる、V-EQ4の使い方、V-EQ4を音源に掛けてみる、最後にまとめと次回予告です。
それでは、2種類ある「V-EQ」の概要からみていきたいと思います。
V-EQ(NEVE)とは
NEVEとは
「NEVE」は1961年にルパートニーヴ氏によって設立された音響機器メーカーです。
また、ルパートニーヴ氏は「FOCUSRITE」や「RUPERT NEVE DESIGNS」という会社にも携わり、たくさんの製品が販売されています。
プラグイン
「Waves」でプラグイン化されている「Vシリーズ」には、2種類のイコライザーがあります。
「V-EQ3」は「1073,1066」、「V-EQ4」は「1081」というイコライザーをモデリングしたプラグインです。
両方のプラグインを比較してみると「V-EQ3」の方がツマミが少ないです。
内部的にも「V-EQ3」は低ノイズのクラスAプリアンプ、「V-EQ4」は高効率のクラスABプリアンプをモデリングしていてキャラクターが多少異なります。
色々と違いはありますが、シンプルに音作りしたいときは「V-EQ3」。
もう少し追い込んで音作りしたいときは「V-EQ4」を選ぶと良いのではないでしょうか。
次は「V-EQ3」の使い方をみていきたいと思います。
V-EQ3の使い方
HP
ツマミの一番左はハイパスフィルターで、いわゆるローカットフィルターとも言われます。
操作できる周波数は決まっていますのでカットオフポイントを選択すれば設定完了です。
マニュアルには「-18dB/オクターブ」とありますので、「fabfilter」の「Pro-Q3」で表示するとこんな感じのカーブになっています。
LF
ローフィルターは、表示されている周波数から下をブーストカットします。
シェルビングタイプです。
グラフで表示するとこのような感じです。
MF
ミッドフィルターは「ベル(ピーキング)」タイプです。
操作したい周波数に黒いツマミを合わせて、白いツマミでゲインを操作します。
Q幅は固定されていて、数値的にどのような設定になっているかは分かりません。
HF
ハイフィルターは「10kHz」か「12kHz」か「OFF」の3パターンから選択し、白いゲインツマミを操作します。
シェルビングタイプのフィルターです。
OUTPUT
イコライザーの出力レベルをコントロールします。
ANALOG
「ANALOG」ボタンを押すことによって倍音の歪みとノイズ特性を付加することができます。
キャラクターをあまり付けたくない場合はオフにしますが、その場合だとこのプラグインを使う意味があまり無いような感じが私はします。
EQボタン
「EQ」ボタンを消灯するとイコライザーが無効になります。
ただ、プラグインのバイパスボタンとは違い、EQはキャンセルされますが「ANALOG」のオンオフは生きています。
イコライジングは必要ないけれどアナログ感のみを付加したい時に使用します。
PHASE
位相を反転したいときに使用します。
次は音源に掛けて視聴してみたいと思います。
V-EQ3を音源に掛けてみる
キックドラムのトラックで「Kick Drum」というプリセットを選択しました。
ローフィルターとハイフィルターでゲインが「8.5」と「5.9」に設定されていて大胆なセッティングだなと思いました。
設定されたパラメーターを「REQ」で再現してみました。
Q幅はよくわからないので、「REQ」の初期設定のままです。
動画内チャプター「04:29 V-EQ3を音源に掛けてみる」の中でキックドラムにそれぞれのイコライザープラグインを掛けた音を視聴比較できます。
- バイパスの音
- V-EQ3を掛けた音
- REQを掛けた音
次は「V-EQ4」の使い方をみていきたいと思います。
V-EQ4の使い方
「V-EQ4」の操作方法は、基本的に「V-EQ3」と同じで設定できる項目が増えた感じです。
違いがある部分をピックアップしてみていきたいと思います。
HP/LP
ハイパスフィルター(黒いツマミ)とローパス(白いツマミ)があります。
操作方法は「V-EQ3」と同じです。
ツマミの下部にある「EQ/PHASE」ボタンも同じ機能です。
LF
ローフィルターの設定数値は「V-EQ3」と若干違いますが、同じローシェルフです。
その下にボタンがあり、押すことによって「ベル(ピーキング)」に変更ができます。
Q幅は不明です。
LMF
ローミッドフィルターは、周波数を選択して白いゲインツマミでブーストカットします。
また、下にある「Hi Q」ボタンを押すことにより、ベルカーブをより急勾配にすることができます。
数値は不明です。
HMF
ローミッドフィルターと同じ操作方法です。
HF
ハイシェルフです。
下にあるボタンを押すとベルタイプに変更可能です。
OUTPUT
イコライザーの出力レベルをコントロールします。
その下は「ANALOG」のオンオフボタンです。
次は音源に掛けて視聴してみたいと思います。
V-EQ4を音源に掛けてみる
今回はベーストラックに掛けてみたいと思います。
ベース用のプリセットを選びました。
「REQ」で再現するとこの様なグラフになります。
ほとんどが「6dB」を超える設定になっています。
Q幅は「REQ」の初期設定のままです。
動画内チャプター「07:29 V-EQ4を音源に掛けてみる」の中でベーストラックとキックドラムにそれぞれのイコライザープラグインを掛けた音を視聴比較できます。
- バイパスの音
- V-EQ4を掛けた音
- REQを掛けた音
次はまとめと次回予告です。
まとめと次回予告
まとめ
設定して操作できる周波数帯はざっくりしていますが、逆にそれがビンテージイコライザーの良いところだと思います。
アナログ感やキャラクターを付加できるプラグインですので、私もよく使用しています。
また、この「Vシリーズ」にはバスコンプレッサーもあります。
バストラック用の「コンプレッサー/リミッター」です。
今後、コンプレッサーの使い方シリーズも企画していますので、その時に機会があればレビューしたいと思います。
次回予告
音楽堂では次回もイコライザープラグインのレビューです。
レビューするのは「Waves」の「api」シリーズの「api550」と「api560」です。
グラフィックイコライザーとパラメトリックイコライザーになります。
これらも「Vシリーズ」と同じアナログ系のプラグインです。
また次回の動画も観て頂けたら嬉しいです。
次回のブログ記事↓
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。
“「Waves Vシリーズ」イコライザープラグインのレビューと使い方。【DTM/V-EQ3/V-EQ4/NEVE/アナログビンテージ】” への2件のフィードバック