ご挨拶
こんにちは、ツキシマです。
「エキスパンダー」というエフェクトプラグインを2回に分けてみていきたいと思います。
主にドラム・パーカッション系に使用すると良い効果をもたらします。
前編の今回は、パラメーターや使い方を中心にみていきたいと思います。
動画の目次です。
エキスパンダーとは、パラメーターと使い方、エキスパンダーを実際に使用してみる、最後にまとめと次回予告です。
それではまず、エキスパンダーの概要についてみていきたいと思います。
エキスパンダーとは
エキスパンダーは、基本的にはゲートと同じで、任意の音量(スレッショルド値)を下回る音を圧縮して小さくするエフェクトです。
グラフ部分をゲートと見比べてみると形が少し違います。(下の画像)
ゲートはスレッショルドの値から下の音を真っ直ぐ圧縮するのに対して、エキスパンダーは掛かりが少し緩やかになるようなエフェクトです。
そのために、ゲートより自然に音を短くすることが出来ます。
ドラム・パーカッションに用いられることが多く、音のテール部分をタイトにしてキレの良いドラムトラックにしたり、リバーブと組み合わせて「ゲートリバーブ」という効果を作り出すことも可能です。
次は、パラメーターと使い方を順番にみていきます。
パラメーターと使い方
動画内チャプター「01:24 パラメーターと使い方」の中で各ツマミの解説と操作するとどういう感じで音が変化していくのか視聴することも可能です。
スレッショルド
スレッショルドのツマミを動かすとグラフの縦の線が動きます。
音を圧縮し始めるライン(音量)をこのツマミで設定します。(下図)
リダクションメーターを見ながらエキスパンダーが掛かるように設定していきます。
レシオ
圧縮比率を決めるツマミです。
この数値が大きいほど音を圧縮する力が強くなるイメージです。
最大にすると縦のラインがほぼ垂直になります。
一番強く圧縮されます。
最小にすると一直線になります。
この状態だと圧縮はされません。
リダクション・レンジ
スレッショルド値を下回った音を何デシベル小さくするか設定します。
最大で「72dB」小さくすることが出来ます。
「0dB」にすると一直線になります。
「0dB」にすると圧縮されなくなります。
アタック
アタックは、音が始まってからどのくらい速くゲートが開くかの設定です。
この数値が大きいとゲートが開くのが遅くなりますので、音の立ち上がりが削られることがあります。
基本的には最速の設定で良いと思います。
リリース
音量がスレッショルドの設定値を下回った場合に、ゲートが閉じるまでの時間です。
リリースの設定は、エキスパンダーを使う上で一番大事なパラメーターだと思います。
この設定でドラムのキレが決定します。
サイドチェイン
サイドチェインを設定することで、別のトラックの音をトリガーにしてエキスパンダーを発動することが出来ます。
以上がエキスパンダーの基本パラメーターになります。
ちなみに、「ProTools」に付属するプラグイン「Dyn3 Expander/Gate」は、1つでゲートとエキスパンダーの両方の機能を持っています。
そういったプラグインも存在します。
エキスパンダーを実際に使用してみる
動画内チャプター「06:08 エキスパンダーを実際に使用してみる」内にてドラムにエキスパンダーを操作しながら掛けてみたところやゲートを比較してみたところを視聴できますのでご覧ください。
まとめと次回予告
まとめ
楽曲の中でドラムをタイトにするためにエキスパンダーを掛けるのは効果があり、私もミックスをするときに良く使用します。
そして、よく似たプラグインであるゲートは、ノイズゲートとして使用するのがお勧めの使い方だと思います。
次回予告
次回の後編は、エキスパンダーとリバーブを利用した「ゲートリバーブ」というテクニックについてみていきます。
ドラムアレンジにおいて、昔からロックやポップスでよく使用されていた方法ですので、覚えておくと楽曲のアレンジに役立つと思います。
また次回の動画も観て頂けたら嬉しいです。
次回のブログ記事↓
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。