ツキシマ
こんにちは、ツキシマです。
私が所有するサスティナーを搭載したフェルナンデスのエレキギターのリペアを、いつもお世話になっているギター工房さんに依頼することにしました。
希望する主なリペア内容は、「フレットとナットの交換、そしてそれに伴う指板修正など」です。また今回はリペアを施工する前後のギターの状態を比較するために、音も録音してみましたのでその結果なども検証したいと思います。
ツキシマ
それではまず、このギターについて詳しくみていきたいと思います。
このフェルナンデスのエレキギターは、型式が「FR-75S」というものでフルモードサスティナーを搭載しているものです。
付属していた書類に「95」と捺印されていますので、1995年頃のギターだと思います。約30年前です。
私は3年ほど前に、以前から興味があったサスティナー付きのギターがどうしても欲しくなって、中古で購入しました。ただその後にまさかフェルナンデスが倒産してしまうとは思いもよりませんでした。
ネックに押されたスタンプのシリアルナンバーを確認すると、Yから始まる5桁の数字がありましたので、おそらく河合楽器製だと思われます。当時のカタログを確認してみると、ボディー材が栓(セン)でネックはメイプル。指板はローズウッドです。
そしてこのギターはサスティナー搭載でもありますので、使用するには9Vの電池が必要です。これはサスティナーを使用しなくても必要になります。
ボディー各部に小さな打痕は幾つか見受けられますが、約30年経過しているギターとして見れば、充分に綺麗な個体だと思います。そしてサスティナーはしっかりと稼働しますし、ボリュームやトーンポットにもガリなどは無く、電気系統は全て正常に機能しています。
ペグやブリッジなどの金属部分は相応の経年劣化が見られますが、2年以上使用してみたところチューニングは安定していて演奏に支障はありませんでした。
また95年当時に付属していた保証書やシールドケーブル、ソフトケースが付属していたのは、購入したときに嬉しかったポイントです。以上の状況から見て、このギターはフルオリジナルであり、パーツ交換などはされていないものだと思われます。
ツキシマ
ペグやブリッジも、いずれ交換してみようかなと考えてたりもしています。
ここでサスティナーについてみていきたいと思います。サスティナーはスイッチをオンにすると、電池が続く限り永遠に音が伸びてくれるシステムです。
またモードセレクターが搭載されており、ハーモニクスのかかり具合を選択することが出来ます。「スタンダード・ミックス・ハーモニクス」という3種類を選択可能です。スタンダードは、弾いた音のナチュラルなトーンを持続します。ハーモニクスは、4倍音の音がフィードバックサウンドのように持続します。ミックスは、スタンダートとハーモニクスの中間的なサウンドです。私はこのモードをよく使います。またクリーンサウンドの音を伸ばしていくことも可能です。
動画チャプター「02:38 サスティナーとは」にて実際の音を視聴可能です。
ギターの一番下のノブが「サスティーンボリューム」というものになっており、サスティナーのかかり具合を調節することが可能です。
実際にレコーディングでこのサスティナーを使用してみると、普通のギターとはまた違うアイデアやフレーズがよく浮かんできます。私のチャンネルで公開している楽曲の中で聴ける音としては、クローバーという曲の中でイントロやエンディングなどで使用しています。
ツキシマ
サスティナーは、アイデア次第ですごい威力を発揮するシステムだと思います。
フレットを横から見てみると、頂点がとても低く台形のように見えます。これはおそらく、フレットの擦り合わせが行われた跡だと私は思います。
現状で演奏に大きな支障は無いと感じていますが、しっかりとポジションを押さえないとたまにフレットがビリビリいう時があります。削れているものは元に戻せませんので、これはフレット交換をしたいと私は思いました。
ネックは少し順反りの状態です。現状で音詰まりなどはありませんが、今の状態からトラスロッドを使用してネックを動かすと、12フレット付近でビビりや音詰まりが発生してしまいます。
トラスロッドに余裕はありますがこれはプロのリペアマンに診断してもらわないと、私ではよく分からない状態なので不安です。そのためフレット交換と同時に指板修正もして欲しいと考えています。
現在付いているナットは、おそらくプラスチック製のものだと思います。経年で劣化してきている感じも見受けられますので、新しいものに交換したいです。黒いナットを調べてみたところ、ブラックタスクが良いなと思っています。
ツキシマ
以上の3点が、このギターで気になっている点です。このあと工房さんとも相談しながらリペアのメニューを考えて進めていくことにしたいと思います。
ギターのリペアが無事に完了して、私の手元に返って来ました。下画像は、リペア完了後のギターです。ギターを預けていた期間は、2ヶ月とちょっとでした。そして今回のリペア施工内容は、「リフレット(ニッケルからステンレスフレット)・ナット交換(カーボン)・指板修正・ネックジョイントスペーサー作成」という形になりました。
今回のリペアの一番の目的であるフレットは、ニッケルからステンレスのものへ交換してもらいました。フレットのサイズは、以前ESPのギターで取り付けたものと同じジャンボサイズ(Jescar Fw57110-SS)を選びました。その方が、ギターを持ち替えても違和感が少なく演奏できると考えたからです。フレットの仕上がりはとても美しく、大満足です。
元々黒いナットが装着されていたため、同じ黒いナットを希望しました。私はブラックタスクを検討していたのですが、見積もりの時にカーボンのナットを勧められました。カーボンの方が品質が良く、耐久性も高いそうです。カーボンのナットを選んだ場合は工賃が高くなりますが、今回はケチらずにカーボンを選択することにしました。
元々ネックジョイントのエンド側にスペーサーが入っていたため、大きいネック起きとハイポジションの反りがあったそうです。
そのため1枚板のネックスペーサーを作成して、「角度を調整しつつ指板修正をする」ということになりました。ネックのジョイント部分を見てみるとスペーサーが見えます。
ナットとフレットの交換、さらに指板を修正したことで、弦高は1弦「1.5mm」6弦「1.9mm」になりました。弦高を以前よりも低くセッティング出来るようになりましたので、とても弾き易い状態です。
またステンレスフレットの弾き心地も滑らかでチョーキングをしても音詰まりは一切ありません。サスティーンも以前より明らかに良くなりました。
ツキシマ
ギターがとても良い状態になり、嬉しいです。
動画チャプター「08:59 リペア前後の音比較(ニッケルとステンレス)」にて比較したギターの音を視聴可能です。
ツキシマ
次は、まとめです。
造られてから約30年経つギターがとても良いコンディションになって生まれ変わりました。
私がこのギターを所有してからはまだ2年くらいですが、実はレコーディングではよく使用しています。その理由は、やはりサスティナーの存在が大きいです。メインのギターソロに使用したり、サビやエンディングでシンセサイザー的にオケの脇で音を伸ばして使用したりするなど、楽曲の様々な場面でサスティナーは威力を発揮しています。「ハーモニクスサウンドを自在に出せる」というのも重宝しています。
そんなこともあり、私にとってはもう手放せないギターになっています。今回のリペアではこのギター本体の定価よりも費用が掛かることになりましたが、その価値は充分にあると私は考えています。
ツキシマ
それでは、最後までご視聴ありがとうございました。
ご挨拶 ツキシマ こんにちは、…